セックスレスが原因で離婚を考える夫婦は少なくありません。実際に、セックスレスが離婚の理由として認められるかどうかについては、いくつかの条件や状況が関係してきます。以下に、セックスレスが理由で離婚が認められる条件や手順について詳しく解説します。
セックスレスとは、夫婦間で性的な関係が長期間にわたって持たれない状態を指します。日本性科学会によると、「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交、あるいはセクシュアル・コンタクトが1か月以上ない場合」をセックスレスと定義しています。
セックスレスの原因は多岐にわたります。主な原因としては以下のようなものがあります。
セックスレスが理由で離婚が認められるためには、以下の条件を満たす必要があります。
正当な理由がない:配偶者が正当な理由なく性交渉を拒否している場合。
最後のセックスから1年以上が経過している:長期間にわたるセックスレスが続いていること。
夫婦関係が破綻している:セックスレスが原因で夫婦関係が修復不可能なほど破綻している場合。
セックスレスを理由に離婚を進める場合、以下の手順を踏むことが一般的です。
協議離婚:夫婦間で話し合い、合意の上で離婚届を提出する方法。
調停離婚:家庭裁判所の調停委員を介して話し合い、合意に至る方法。
裁判離婚:裁判所に離婚原因を主張し、裁判官の判断を仰ぐ方法。
セックスレスが原因で慰謝料を請求することも可能ですが、その金額はケースバイケースです。一般的には、セックスレス単独では高額な慰謝料は期待できず、100万円程度が上限とされています。
ある女性は、結婚後に夫とのセックスレスが続き、最終的に離婚を決意しました。彼女は弁護士に相談し、証拠を集めた上で裁判離婚を選択しました。裁判では、夫が正当な理由なく性交渉を拒否していたことが認められ、離婚が成立しました。このケースでは、慰謝料として50万円が認められました。
セックスレスが理由で離婚を考える場合、まずは専門家に相談することが重要です。弁護士に相談することで、適切な手続きや証拠の収集方法についてアドバイスを受けることができます。また、セックスレスが原因で夫婦関係が破綻している場合には、裁判所にその事実を認めてもらうことが必要です。
セックスレスが原因で離婚を考えている方は、まずは信頼できる弁護士に相談し、適切な手続きを進めることをおすすめします。